2015年5月1日 更新 「この写真は何だ?」 上手ではないが失敗ではない。経過報告である。 説明は後ほどにするとして、「ジントーヨー」のほぼ週刊ぼちぼち連載が滞っている。体調が悪いせいかといえば、そのせいもあるが、それは意識が凌駕しているつもりだから問題外。自分の作品が自分で面白くて、ついつい没頭し、そればかりを書いているせいだ。自分で面白いとはなんだ、とおっしゃる方は、どこかに書いたように、何も考えずに書いているからで、自画自賛の悪癖ではないつもりだ。 で、「ジントーヨー」で頑張って書こうと思っている新しくて素晴らしい科学と言えば、何か論理的な感じがあって、きちんとした実証がないといけないように思うが、今回は、せっかくの爽やかなゴールデンウイーク記念に、少し違う方向から書きたい。 激しい気候の変動と、拒否が通らない被曝(一昨日はレントゲン二枚)のせいで、気だるさと血圧の低下他、幾つかの軽い被曝症状に襲われ、体調最悪だが、体調は意識が統御できると奮闘している。玄米、梅干、味噌、納豆、コリアンダー、デトックスハーブティ、さらには真空浄血法などで頑張っているが、その悪戦苦闘の日々に、この人の言葉は伝えておきたいと思った。 『自然農法・わら一本の革命』の福岡正信さん、冬季湛水不耕起自然農法の岩澤信夫さんの農業革命の旗手亡きあと、リンゴ栽培の聖者ともいうべき木村秋則さんが自然農法を継承していてくれる。この三人の偉業は、二十世紀から二十一世紀初頭で最高のものだと思うのだが、それ相応の評価はなされていない。賞をもらうことが素晴らしいことではないにしても、世界の最高の受賞に値するが、そう思う人は多くないのが悲しい。 あまりにしつこく、口を酸っぱく、筆を苦っぽく言い続けている意識革命には、三人の自然農法に携わる必要があり、そこから木村秋則さんの『百姓が地球を救う』は決して大げさではないことがわかる。 以下、『百姓が地球を救う』東方出版より引用。 「大自然と闘うことをやめたのです」 「闘わない農業、地球を汚さない農業の時代です」 「自然界の植物は、腐敗することはありません」 「無農薬・無肥料の自然栽培で育てると腐ることはありません」 「ダイコンは時計回りをしながら地中深く入っていきます」 「雑草たちには役目があって、自分の働くべき場所を心得て、そこに生えたと思わざるを得ません。その役目とは、土に足りないものを補う仕事だと思います」 「雑草は根だけではなく、茎や葉っぱも農作物の生長に大いに役立ちます」 「人間が肥料を施す作業は永遠に不要なのです」 「自然界にある植物をよく見ると、自分で病気を治した葉っぱがたくさん見つかります」 「害虫が来ている、病気になりそうだとわかれば、農作物本来が備えている防除力や免疫力を引き出して乗り切ります。土に栄養分が不足しているとわかれば、大自然が持つ力を拝借します」 「なにも与えない、加えない自然栽培は、土壌微生物の群集構造を、外部からではなく、内部から変えていきます」 「植物には意思があるとしか思えません」 「この葉脈、実は樹の設計図です。樹自身が『こういうふうに育ちたい』という願望を意思表示しています」 「大切なものは目に見えない」 「『バクテリアが放射能を食べる?』という話も昔からあるのです」 「目に見えない力が、バクテリアなどの微生物や菌たちが、大自然を回復させようと一生懸命に働くのも、絵空事ではないような気がするのです」 「特に福島県のおコメは。1メートル離れたあぜ道で高い数値が出ていたにもかかわらず、わたしの指導する田んぼでは検出されませんでした」 「主役は人間ではない。大地である」 「自然栽培の稲は、植物としての本能を発揮します」 「化学肥料も堆肥も、無機も有機も関係ないのではないかな。そもそも土のなかに人間の知恵をつぎ込もうとすると、必ず自然はしっぺ返しを用意してくる」 「『食』が変われば心が変わる」 まだまだ一杯ある。「オーガニックはもう古い?」とか「人為的にいじられたタネ、F1種の功罪」とか「コシヒカリ、あきたこまちと糖尿病」などなど。 「どうやら食は、人間と神の間の境界線に幕を張っているようですね」とは、雑誌『StarPeople』のインタビューだったが、その食の基本の農、それはまさに意識の変革には最高のメディアである。 で、写真は、何か?昨年末にスーパーの入り口で、チューリップの球根を買い、荒地に埋めた。その日は確かに水をやったが、それ以来何もしなかった。不耕起、無肥料、無農薬である。すると、真っ赤と黄色と白の巨大な?花が咲いた。手のひらより大きかった。しかも長く長く咲いてきた。もう終わりだろうと切ってきて飾ったが、それでも三週間ぐらい美を楽しませてくれた。そして散った。 で、そのままにしてあると、確かに腐らずに枯れて来ている。その途中経過の写真である。木村秋則さんの言葉は、ひとつずつ楽しく確信させてくれる。次はミニトマトの実験を。