寝転がる菫 その1
だらしない恰好で悪い。

うだる暑さにこんな格好で寝ているのではなくて、呆れ果てているからだ。だらしないのは私の格好でなく、人間の意識の方だと思っている。

猫の分際で人間の意識がだらしないと言わなければならないのは、私のパートナー伊吹龍彦が、しつこいほど引用しているデヴィッド・R・ホーキンズの『パワーか、フォースか』の中の言葉で、「結果として意識のより低いレベルに私たちを閉じ込めてしまう『信念』であっても、それを捨てるくらいなら、死ぬほうがましだとほとんどの人々が思っているよう」だということが、ことあるごとに証明されていることである。

福島、宮城、茨城の選挙結果を見て、「これなら福島が自壊するしかないのとちゃうか」、そうパートナーは呟いていた。「絆も何もあったもんじゃない」とも。「原発の地元がこの状況でも被曝も辞さないとしか思えないのなら、やっぱりホーキンズの言う通りか」とも。

「1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。エデュケーション・ファースト(教育を第一に)」と「教育こそが全てを解決する」と国連で挨拶したのは、パキスタンで昨年10月、女子が教育を受ける権利を訴えて武装勢力に頭を撃たれたマララ・ユスフザイさんで、マララさんは16歳。同じ16歳が人間性などまるで感じない乾いた犯罪を犯している国とはえらい違いだ。

また何かあれば、独裁者のレッテルをはろうと躍起なマスコミだが、フィデル・アレハンドロ・カストロ・ルスは、教育を何よりも優先して、天国に最も近い国を創りつつある。

『世界がキューバ医療を手本にするわけ』『世界がキューバの高学力に注目するわけ』『200万都市が有機野菜で自給できるわけ―都市農業大国キューバ・リポート』『有機農業が国を変えた―小さなキューバの大きな実験』『「没落先進国」キューバを日本が手本にしたいわけ』などなどキューバの書籍がパートナーの書架には並ぶ。全て吉田太郎氏の著作である。

「この人のキューバ礼賛本は全て読んだが、みな手法は同じである。本書でも、一見『冷静で公平』を装って、キューバ礼賛という名の洗脳を行っている。キューバの格差を率直に書くが、これは市場経済のせいとする。失業率の低さのからくりを暴くが、暴いただけで批判は無い」と言う批評を読んで、パートナーは、「キューバに行ってみてからでしょう」と言い、「この人の批評こそ、ホーキンズ風な意識のより低いレベルに閉じ込めてしまう『信念』で、洗脳してやろうとしているのとちゃうか」と言う。パートナーは「無知は悔しいだけでなく、地獄だ」と『初恋』で書いていた。勉強、勉強、死ぬまで勉強か?

それがイデオロギー的評価だと思う人は、外務省の「キューバ」の資料にも現状を無視できないのか、「キューバは『貧富の差はあっても、医療、教育に差はない』と言われるほど、医療と教育が充実しています」とあるのを見れば、どの報道が真実に近いかがわかる。

私は、何よりもこの国の悲惨がどちらが正しいかを教えてくれると思う。

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