以前より都市を疑問視する傾向はあったが、ここ数作、『火の奪還』『合わせ鏡』『笑って死ぬマニュアル』の中では、あからさまに都市を非難し、否定している。都市が文明と文化の象徴のように見せかけているだけで、本質は支配の都合だけの収奪の場であると思うからだ。集団催眠と言えるように、交通網は完備してます、病院はあります、ショッピングセンターはあります、劇場はありますなどと便利さと快適さを錯覚させられているのだ。何を言っているのか、そんなことはない、と反論する方は、朝日新聞の今朝のトップの見出し『限界にっぽん~夜をさまよう「マクド難民」非正規の職まで失う』を熟読してほしい。購読していなくてもデジタル版なら無料で読める。

今、都市は牙を剥き出しにしている。有頂天の経済界の魑魅魍魎には見えないだけで、地方に放射能物質をばらまいて都市を維持してきた天罰とも思える。都市は、マクドやブルーシートで夜をしのぐ場であり、孤独死の場であり、殺人の現場と化してきた。もちろん地方にも同じ犯罪が起こってはいるが、それは地方に居ながら都市の幻覚にとらわれているだけで、地方ならではの生き方の場には、その種の犯罪は起こらない。その理由を書いてきたつもりだ。

鼻息荒いばらまき政策も、マクドの椅子で眠りこける人には届くはずもない。景気が良くなれば雇用が増えて、という筋書きの嘘もマクドの椅子に聞けば分かる。熟読されたし。

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